どうも、サラリーマンこあらです。
今回は、「スワップポイントさや取り」の種類、について、書いてみたいと思います。
種類は大きく分けて2つ
「スワップポイントさや取り」は、その種類を大きく分けると、以下の2つになります。
- 複数のFX業者の口座を利用して、両建て(他業者間 両建て方式)
- 1つのFX業者の1つの口座内で、両建て(同一口座 両建て方式)
2つの種類それぞれに長所と短所があるため、どちらが良いというわけではありません。それぞれの特徴を知ったうえで、どちらの方法を行うか判断してみて下さい。
※「他業者間 両建て方式」「同一口座 両建て方式」の呼び方は、私が勝手にそう呼んでいるだけで、一般的な呼び方ではありませんので、ご了承ください。
「他業者間 両建て方式」について
まず最初に、「他業者間 両建て方式」について紹介します。
「他業者間 両建て方式」とは、業者間のスワップポイント設定の差を利用し、複数のFX業者の口座を利用してポジションを両建てすることで、利益を得る方法です。
まず基本的なことですが、大半のFX業者において、スワップポイントというのは、1つの通貨ペアで見た場合、プラスのスワップポイントよりもマイナスのスワップポイントの方が大きくなるように設定されています。
以下をご覧ください。
- 買いスワップポイント=+6円
- 売りスワップポイント=▲9円
これは、「GMOクリック証券」の2020年4月某日のドル円(1万通貨あたり)のスワップポイントです。このようなスワップポイントの設定となっている場合、単一のFX業者の中で両建て行っても、スワップポイントの差引はマイナスになってしまうため、利益を得ることができません。
しかし、ここでもう1社、スワップポイントを確認してみましょう。
- 買いスワップポイント=+1円
- 売りスワップポイント=▲4円
今度は、「DMM.com証券」の2020年4月某日のドル円(1万通貨あたり)のスワップポイントです。こちらも、単一のFX業者として両建てを行った場合、スワップポイントの差引はマイナスとなってしまうことに変わりありませんが、同一の通貨ペア(ドル円)であっても、取引するFX業者によってスワップポイントの設定が異なることが分かります。
ここで、以下のように組み合わせて、両建てを行ってみましょう。
- 買い=GMOクリック証券(+6円)
- 売り=DMM.com証券(▲4円)
すると、スワップポイントは、差し引きでプラス2円の利益が発生します。
このように、買いポジションと売りポジションに利用するFX業者や口座を使い分け、プラスのスワップポイントがマイナスのスワップポイントを上回るような組み合わせを見つけて、ポジションを保有することで、スワップポイントの差引分の利益を積み上げていく方法。
それが「他業者間 両建て方式」です。
「同一口座 両建て方式」について
次に、「同一口座 両建て方式」について紹介します。
先ほど、大半のFX業者において、スワップポイントというのは、1つの通貨ペアで見た場合、プラスのスワップポイントよりもマイナスのスワップポイントの方が大きくなるように設定さているという話をしました。
ただ、FX業者によっては、これが当てはまらないケースもあります。その一つが海外FX業者の「GemForex」。
- 買いスワップポイント=+2.13円
- 売りスワップポイント=+2.87円
これは、「GemForex」の2020年4月某日のドル円(1万通貨あたり)のスワップポイントです。このように、買いポジションの場合も、売りポジションの場合も、プラスに設定されている通貨ペアが存在します。
このようなFX業者を利用して、単一のFX業者の同一口座で両建てを行うものが「同一口座 両建て方式」です。
※ただし、現時点では、このようなFX業者は「GemForex」以外に見つかっていないため、「同一口座 両建て方式」を行える業者が限られています。
2つの種類の長所と短所
「スワップポイントさや取り」の2つの種類について簡単に紹介したところで、それぞれの方式の長所と短所についても紹介します。
収益性について
まず、以下をご覧ください。
- 他業者間 両建て方式=20円/日
- 同一口座 両建て方式=5円/日
上記は、以前「スワップポイントさや取り」について調べた際に確認した、1万通貨あたりの1日のスワップポイント収益です。通貨ペアによって異なる部分があるため、確実に、というわけではありませんが、収益性は「他業者間 両建て方式」の方が高い傾向にあります。
資金管理について
両建てでポジションを保有する場合、為替レートの値動きによって、当然、一方のポジションでは「含み損」、もう一方のポジションでは「含み益」が発生します。
「同一口座 両建て方式」では、1つの口座内で買いと売りの両方のポジションが存在するため、「含み損」と「含み益」は自動的に相殺されて±0となり、為替レートの変動による影響は全くありません。
一方で、「他業者間 両建て方式」の場合は、片方のFX業者の口座では「含み益」、もう片方のFX業者の口座では「含み損」が発生することになります。そして、「含み損」が発生している口座においては、その損失が大きくなり過ぎて、証拠金維持率が強制ロスカットの水準に達してしまう前に追加で資金を投入するなど、こまめな資金管理が必要となります。(急激すぎる値動きの場合、資金投入が間に合わない場合もあります。)
このように、資金管理の面で考えた場合、「同一口座 両建て方式」の方が手間がかかりません。