どうも、サラリーマンこあらです。
前回の記事では、仕事を休職するまでの心境や体の変化について、当時書いていた日記を抜粋しながら、詳細に書いてみました。(→仕事に疲れて休職したときの話(前編))
今回は、実際に休職を開始する時の職場とのやり取りや、心療内科の受診について、書いてみようと思います。
休職生活の始まり
私の場合、実際に休職を開始するまでの大まかな流れは以下のとおりでした。
- 心療内科を受診
- 心療内科で「休養が必要」な旨の診断書をもらう
- 上司に電話し、「休ませてほしい」ことを伝え、具体的な手続きの指示を仰ぐ
- 診断書を郵送
- 休職生活の開始
では、順を追って、具体的に書いていきましょう。
1.心療内科の受診
2018年11月9日に、仕事を休んで、予約していた心療内科を受診しました。
心療内科の診察は、基本的に問診。現在の自分の状態を話し、その診察では「薬を処方するから飲んでみましょう」ということで診察は終了。
ただ、「来週からの仕事をどうするか」といった話は何もなく、不安な状態で帰宅しました。
自分の気持ちとしては、「出勤するのが辛い。少し仕事を休みたい。」
心療内科を受診して、現在の自分の心の状態や体の症状を伝えれば、「休養が必要ですね」的な話が出て、休職の方向に話が進んでいくことを、心のどこかで期待していました。
でも、薬の処方のみで終了。
休職に向けて、背中を押してくれることは無く、ちょっとショックを受けた記憶があります。
とはいえ、診察を受ける中で「少し仕事を休みたい」という意思表示をしていない。
自分から「仕事を休みたい」と言うこと=「逃げ」「かっこ悪い」という思考が働き、人が「休みましょう」と言ってくれるのを待っていたんです。
でも、それではダメだと気がつきました。
逃げても良い。かっこ悪くても良い。そういうプライド的な部分は捨ててでも、今は、仕事から離れて休まないと、もっと自分の状態が悪化してしまう。
その判断は、他人任せではなく、自分でしなければいけないし、自分でするべき。
そう感じたので、診察が終わって帰宅した後、もう一度、心療内科に連絡し、「仕事を少し休みたいです」と伝え、翌日、もう一度、診察してもらうようにお願いしました。
2.心療内科で「休養が必要」な旨の診断書をもらう
翌日、再度、心療内科で診察を受け、その中で、はっきりと「今は仕事に行くのが辛い。少し、休みたい。」という自分の意思を伝えました。
心療内科の医師が、私の症状をどのように診断していたのかは不明です。ただ、診断書には「抑うつ状態」と書かれていました。
抑うつ状態とは
「抑うつ状態」とは、うつ病のいくつかの症状が持続している状態。うつ病とは言えないまでも、心のエネルギーが低下している状態。
「うつ病」よりは症状が軽かったんだと思います。そのため、医師の診断では「仕事を休むほど症状は悪くない」と判断されていたのかもしれません。
ただ、医師にきちんと自分の意思を伝えることで、「2週間程度の休養が必要」な旨の診断書を書いていただくことができました。
3.上司への連絡
心療内科から診断書を書いてもらった週明けの日記です。
(2018年11月12日)
朝、担当上司に休職したい旨を伝えるため電話したが、上司不在のため、別の上司に休みをもらう旨伝える。「診断書をどうするか」等の手続きもあるため、指示を依頼。
折り返しの電話がないため、再度、職場に連絡。担当上司が電話に出て、「話は聞いていた」とのことだったので、改めて休職したい旨、伝えた。
休職する理由は特に聞かれず、担当する業務の引継ぎの話も無し。面談という話も無し。
診断書はすぐに出さなくても大丈夫。郵送やFAXでもOKとのこと。
正直なところ、職場への連絡は、すごく億劫でしたね。
- 「上司に何か嫌味を言われたらどうしよう」という恐怖
- 「休職する」という行為が、ダメ人間になっていくような、自分のプライドを傷つける感じ
- 職場の上司や同僚から、どう思われるだろうかという不安
こういう気持ちが色々と錯綜していました。
ただ、そんな不安とは裏腹に、上司の反応はあっさりしたもので、驚きました。
まさか、休職の理由すら聞かれないなんて!
(2018年11月12日)
休職することに対して、あまりにも軽すぎる承諾で、実感がない。
業務の引継ぎの話すら無いなんて、自分が復職したときに、全く処理されていない業務が、大量に噴出する可能性を感じる。
管理職の対応、こんなに雑で良いのか?
「なぜ休職しないといけない状態になったのか」とか「何が原因なのか」とか「改善すべき点はないのか」といったことは、考えないのか?
下で働く人のことを考えていないのか?
ただ、今振り返ってみると、この日記に書いている自分の反応は、自意識過剰というか、被害者意識というか、そういう思考も含まれている気がします。
血も涙もない言い方になってしまいますが、職場にとって「サラリーマンこあら」という人間は、他に幾らでも替えの利く、組織のイチ従業員でしかない。そんな末端の従業員の動向に、いちいち反応していたら、キリがない。
そういうことなんだと思います。
この時まで、私の中で「休職をする」という行為は、非常にハードルが高く、大きな出来事で、大きな汚点のように思っていました。
でも、そんな私の思いとは違い、職場の反応非常に事務的で、あっけなく、あっさりとした感じでした。
実際に休職することで、そのギャップが明確に理解でき、「休職する」ということについて、ハードルを上げすぎて、考えすぎていたと分かりました。
「4.診断書の郵送」から「5.休職開始」
インターネットとかで検索すると、休職する場合は、直接職場に行って、診断書を出して、面談をしたり、業務の引継ぎをしたりするようなことが書かれているのを目にします。
ただ、私の場合は、そういう手続きが一切なく、診断書を郵送して終わり。
そのまま、職場に行くこともなく、休職が開始となりました。
一応、休職期間に入って2~3日経った頃、上司から連絡があり、「職場で使っているパソコンのパスワード」と「急ぎの業務は何か」を確認する連絡がありましたが、それもメールで返信して終了でした。
ここまでが、私の心療内科の受診~休職開始までの流れです。
心療内科では、自分の気持ちをきちんと話す
心療内科を受診するときは、しっかりと、自分の気持ちを医師に話してください。
もし、私のような状態に陥ってしまい、仕事が辛くて「しばらく仕事から離れたい」と思った時は、心療内科で「仕事を休みたい」という気持ちを、明確に伝えてください。
心の病の場合、他の病気と違って、症状が明確ではありません。
心療内科では、問診により気持ちの状態や体の症状などについて色々と聞いてくれますが、医師に自分の気持ち全てを伝えることは不可能です。
逆に、医師が問診だけで患者の症状や気持ちを全て汲み取ることも不可能です。
私自身、最初に心療内科を受診したとき、自分の気持ちと医師の診断のギャップを感じました。
「こんなに仕事が辛いのに、こんなに辛くて気持ちが落ち込んでいるのに、薬を出すだけで終了なのか!?」
「仕事を休むための手助けをしてくれないのか!?」
そう感じてしまいました。
確かに、自分から「休みたい」と言うのは、気が引ける。プライドが許さないかもしれない。
そのため、「診断の時、自分の今の症状を伝えれば、休みなさいって言ってくれるかも」と期待し、「医師から言われたから仕方がない」という他人のせいにして、休職したいと思うかもしれません。
でも、自分が本当に辛いなら、自ら積極的に「仕事を休む」ことに対してアプローチしても良いと思います。
「仕事がどうしても辛い。少し離れたい。だから、手助けをしてほしい。」
こういう気持ちで、心療内科の医師に相談し、休職の手助けをしてもらえばいいと思います。
精神的に極限の状態にある人には、医師が積極的に休職を促すこともあると思います。
しかし、症状の軽めの人は、医師としても「仕事を続けるべきか」「休ませるべきか」という部分を判断するのは、難しいのかもしれません。(専門家なので、どうやって判断するのかは分かりませんけど。)
中には、辛いけど、仕事を続けたいと思う人もいるかもしれませんからね。
そのため、「自分の気持ち」をしっかりと医師に伝えて、それ以上症状が悪化しないように、自分から予防策を実行する形で休職を選択しても、悪いことではないと思います。
心療内科を受診する際は、
- 現在の「心」と「体」の状態
- 自分はどうしたいのか
この2つを、しっかりと伝えてください。
医師として診断する際は、現状(「心」と「体」の状態)については問診してくれますが、「自分はどうしたいのか」という気持ちの部分は、聞いてくれるものなのか微妙です。
もし、自分の中に「仕事から離れて、少し休みたい」という気持ちがあるのであれば、積極的に伝えてみましょう。(プライドとか、恥とか、そういうのを考えずに話ができるのが、心療内科ですからね。)